DATA
君主制 †
君主制は、様々な能力を持つ統治者である君主が、即位から死亡まで統治者であり続ける政体です。有能な君主が登場すれば恩恵を長期間受けられる反面、王位をめぐる争いが発生したり、他国の同君連合下に置かれてしまったりするリスクも持っています。
概要 †
君主制国家は原則として以下の要素を持っています。
君主 / Emperor, King, Duke etc. †
君主制国家における統治者です。終身制。
君主が交代するイベントが発生することがありますが、その場合現君主は死亡扱いとなり、復位することはありません。
男性の場合指揮官にできます(指揮官枠の消費無し)が、戦闘で死亡する危険に注意する必要があります.
死亡時には安定度に-1、戦闘や攻城戦中の戦死は-2のペナルティが付きます。
後継者 / Heir †
君主が死亡したのちに跡を継ぐよう定められた人物です。既に君主としての能力が確定していますが、即位しない限り国政に影響することはありません。君主死亡時に15歳以上であれば即位し、未満であれば摂政政に移行します。
15歳以上であれば、君主と同様に指揮官とすることができます。戦死すると安定度に-1のペナルティが付き、その他の要因で死亡した場合、基礎ペナルティはないものの多くの場合バッドイベントが発生します。
継承力 / Heir claim †
後継者は、即位した際の正統性の基礎値を隠しデータとして有しています。実際にはStrong、Average、Weakの三段階で目安を知ることができます。Strongの継承力を持つ後継者は君主の子であることが多く即位すると正統性がほぼ100にまで上がりますが、AverageやWeakの者が即位すると、反対派による貴族反乱が発生することがあります。またWeakの後継者は他国からの王位請求の標的となることがあります。
後継者誕生の可能性 / Heir chance †
後継者がいない状況では、君主の子が誕生して直ちに継承力の強い後継者となることがあります。一部の国やideaは、後継者が誕生する確率を上昇させる特徴を有しています。
- +100% Sunni、Shia、Ibadiが国教、もしくは政体がイクター制
- +50% Andean, Bavaria, Mesoamerican, Shan, Trebizondianの各伝統、Assam, Ethiopia, Interlacustrine, Kongo, Odoyev, Saxony, Theodoro, ThüringenのNI、Austriaのボーナス「Austrian ambitions」
- +25% ラッキー国家、Influence Ideaの2番目、JapanのNI
- +10% 産物dyesの保有
- +5%*(政略結婚の数)
政略結婚 / Royal marriage †
外交コマンド。君主制、貴族共和制、オランダ共和制の国家同士では、関係が良ければ政略結婚を行うことができます(キリスト教国と非キリスト教国の結婚は不可)。具体的に誰が結婚するのかは明示されず、いずれの場合も効果は変わりません(RoMで皇后制度導入)。
政略結婚を結んだ国同士で関係が向上する一方で、お互いの王位継承を狙うトリガーともなります。
正統性 / Legitimacy †
現君主が国を治めていることが国内でどれだけ正統と受け止められているかを示す数値です。0~100の数値をとり、それに比例して以下の効果をもたらします。
| 0 | 50 | 100 |
国家不穏度/National unrest | +2.0 | 0 | -2.0 |
宗教寛容度 | -1.0 | 0 | +1.0 |
外交評判/Diplomatic Reputation | -1.0 | 0 | +1.0 |
属国からの収入 | -5.0% | 0 | +5.0% |
Militarization of state | -0.025 | 0 | +0.025 |
正統性は以下の要因で変動します。
アクティブ要素 †
何らかの行動によって正統性が増減する要素。
- 政略結婚 成立時に微減
- イベント 5~10ほどの変動が多い。
- 王位継承
- 貴族反乱 貴族反乱の指導者はstrong相当の継承力を持っており、反乱が成功するとLegitimacyが回復する。
パッシブ要素 †
何らかの状況に応じて’’毎年’’継続的に正統性を補正する要素。
- +1 基礎値
- +0.1*(政略結婚の数)
- +1 ラッキー国家
- +1 立憲君主制
- +0.25*(chinawareイベントボーナス)
- +0.005*(Power projection)
- -2.0 摂政政
- -2.0 外交コマンド「Sow Discontent」の対象
- -0.5*(所持する正当でない帝国領プロヴィンス数)
- 安定度がマイナスの場合、その値
摂政政 / Regency †
君主が死亡した時点で後継者が15歳未満の場合、後継者は即位せず地位にとどまり、代わりに摂政政が開始されます。自動で生成される摂政は低めの君主能力を持ち、正統性に毎年-2.0のペナルティが発生します。またナワトル国家を除き、摂政期間中は宣戦布告ができなくなります(防衛戦争や同盟国からの支援要請に応じることは可能)。後継者が15歳になると直ちに新君主として即位し、摂政政は終了します。
空位時代 †
君主も後継者も存在しない特殊な状態です。
数年から十数年が経過すると、政略結婚を結んでいる国の王朝から、政略結婚がなければ他国と関係ない新王朝から君主が生成されます。
歴史上は選挙王制における先王死去から新王選出までの期間を言いますが、ゲーム上では1444年時点でPoland、Hungary、Bohemiaの3国が該当している以外で発生することはありません。選挙王制国家の国王交代は同時に行われます。
王朝 / Dynasty †
一般には苗字、家名と呼ばれるものです。EU4において、統治者に関係する人物は必ず、一人に一つの王朝(王家)に属しています。例えば1444年時点で、AustriaのEmperor Friedrich Ⅲ von Habsburgはvon Habsburg王朝、AshikagaのShogun Yoshimasa AshikagaはAshikaga王朝に属しています。国家の王朝は現君主の王朝と同一で、共和政体から君主政体に統治者が変わらないまま移行した場合も、そのかつての元首の苗字がそのまま王朝名となります。
王朝が同じ国家はOpinionにボーナスが付き、また同君連合の前提の一つとなります。
同君連合 †
キリスト教国限定の従属国家体系の一つで、ある国Aの君主が他国Bの君主を兼ねている状況です。この時Aは上位国(宗主国、Senior partner)、Bは下位国(従属国、Junior partner)と呼ばれます。
従属国家としての同君連合の仕様は外交を参照。同君連合の成立や解消については以下に詳述します。
同君連合に関する事項 †
詳しい解説はこちら。(英語)
EU4 Personal Unions & Succession Wars
王位継承/Successionによる同君連合 †
自国が対象国を外交的に同君連合下に収めようとするとき、以下の条件が前提となります。
- 両国が同王朝である、
- 両国が政略結婚を結んでいる、もしくは自国が対象国に対し王位請求している
- 対象国が独立国
- 対象国が戦争中でない
- 対象国に後継者がいない
この状況で対象国の君主が死亡した場合、条件を満たしている国のうち総開発度が最も高い国が対象国を同君連合下位におさめます。
この時、対象国と同王朝の国、上位となった国をRival指定している国、上位国もしくは下位国と政略結婚を結んでいる国にはイベントが発生し、継承戦争に参加するかどうか決めることができます。
参加を決めた国は攻撃側となり、総開発度が最も高い国がWar Leaderとなります。War leaderは、同君連合の解消もしくは下位国が自国の同君下位となることを要求できます。
どの国も参加しなかった場合、最初に結成された同君連合が平和裏に確定します。
王位請求/Claim on Throneによる同君連合 †
以下の条件を満たす対象国に対し外交コマンド「Claim on Throne(王位請求)」を用いることができます。
- 自国と対象国が政略結婚を結んでいる
- 対象国がオランダ共和制もしくは選挙君主制でない
- 両国が同王朝
- 対象国の後継者がいない、もしくは継承力がWeak
- 自国の威信が対象国の威信を上回っている
このコマンドを使用すると、対象国に対する宣戦事由Claim on Throne CBを獲得する代わりに、対象国との関係に-100、政略結婚を結んでいる国家との間に-50のペナルティが入ります。また対象国の威信が20減少します。
Claim on Throne CBで対象国に宣戦布告すると、講和条件として同君連合化を要求できます(両国の国力にかかわらず必要戦勝点は一律84%)。
一度の戦争で失敗しても、王位請求が有効である限り再戦が可能です。対象国に継承力StrongもしくはAverageの君主が誕生した時点で、王位請求権は消滅します(Claim on Throne CBで戦争中に対象国に強力な後継者が発生した場合、その戦争に限って同君連合下の要求が可能)。
同君連合の回復 †
何らかの形で同君連合が解消され旧下位国が独立した場合、旧上位国は旧下位国に対してRestoration of Union CBを獲得します。旧上位国がこのCBで宣戦布告すると、旧宗主国は旧下位国を再び同君連合下に置く要求ができます(両国の国力にかかわらず必要戦勝点は一律60%)。
同君連合の消滅 †
継承 / Inheritance †
同君連合結成から50年が経過してから君主が死亡した際、上位国より保有プロヴィンス数が少ない下位国は上位国が継承、すなわち一瞬で上位国に吸収併合される場合があります。継承が発生する確率は以下の式で求められます。
5 * (上位国の外交評判) + (上位国の安定度) + 5(両者が文化グループを共有している場合) – (下位国のプロヴィンス数)
プレイヤー国家は同君連合下位でも継承されることはありません。
統合 / Integration †
上位国は、属国(Vassal)を併合するのと同様に、外交点と時間を消費して下位国を吸収することができます。
前提条件は
- 同君連合結成から50年経過
- 下位国の上位国に対するOpinionが190以上
- 下位国のLDが50%未満
- 下位国が戦争中でない
- 下位国が自らの首都を支配できている
統合開始後、下位国のLDが50%以上になったり下位国の首都が占領されたりすると統合が停止します。また、何らかの形で同君連合が解消されると統合の進行は完全にリセットされます。
プレイヤー国家が同君連合下位の場合、上位国に統合されることがあります。
独立戦争 †
下位国は、上位国に対していつでも独立戦争を起こすことができます。これは上位国の戦争に下位国が駆り出されている間でも有効です。
LDが50%以上の下位国は、第三国に独立支援を要請したり、また第三国から独立支援されたりします。この時LDは急増し、独立戦争発生時には独立支援国は自動的に下位国側として参戦します。
その他 †
以下の場合、下位国は上位国から平和裏に独立します。
- 下位国でPreteder rebelsが成功した場合
- 下位国でReligious rebelsが成功し、下位国の国教を異教(非キリスト教)に変更した場合
- 下位国の政体が反乱によって変化した場合
- 上位国が自発的に下位国を解放した場合
上位国は外交コマンドで威信25を消費し同君連合を解消できます。この時両者の間に5年の休戦期間がおかれ、旧上位国の従属国家の宗主国に対するOpinionおよびLDが急速に悪化します。
- 下位国の上位国に対するOpinionがマイナスの状態で君主が死亡した場合
旧下位国には旧上位国と同王朝の君主が登場します。
Res Publicaによる追加事項 †
選挙君主制 / Elective Monarchy †
PolandおよびCommonwealth限定の政体で、君主が世襲ではなくセイム(議会、Sejm)で決まる独特のシステムを持っています。
様々な王朝出身の貴族が王の候補者として存在しており、君主死亡時にそれらの候補者の中から一人が新たな君主として即位します。
周辺諸国は外交コマンド「Support Heir」を用いて外交官を派遣し続けることにより、自国と同王朝の貴族の当選確率を上げることができます。支援した候補が当選した国は君主点、威信、正統性を獲得できますが、選挙君主制の国家に対してClaim on Throneコマンドを使用することはできません。すなわち、選挙君主制国家が同君連合となることはありません。
Rights of Manによる追加事項 †
君主の個性 / Ruler personalities †
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君主は即位時、即位から10年後、25年後にそれぞれ1つずつ個性を獲得します。また配偶者は登場時から一つだけ個性を持っています。個性は様々なボーナスやペナルティを発生させるほか、AI国家の性格も左右します。
配偶者 / Consort †
政略結婚が成立した際に、相手国の王朝に属する配偶者(君主が男性なら王妃、女性なら王配)が登場することがあります。この時、相手国との関係にわずかなボーナスが入ります。また配偶者がいない状態で後継者が誕生した際、自国の貴族から(他国の王朝に属さない)配偶者が登場することがあります。
配偶者は君主としての能力を持っており、摂政政に移行した際に自ら摂政となります。この場合、摂政政中でも他国に宣戦できます。
廃嫡 / Disinherit †
君主画面から威信50を消費して、後継者を廃嫡できます。新たな後継者がその場で生まれるとは限らず、基本的に不在状態となります。
一度廃嫡した後継者を復活させることはできません。
コメント欄 †